1.重課実践:【実践活用の原則】
TRMは実践を前提とした課題に、解を求める人に対して「物事の本質 は何か」という根幹を見抜ける直感力と洞察力の向上に役立ちます。洞察 が生ずれば、課題に新たな目的と手段の関係が生じ、事態に対する認知構 造が変わります。このことは、実践を前提とすれば、物事の本質に正面か ら立ち向かうことになり、課題解決のための創造性が発揮され、成功への 確率をより高めることが習慣になっていきます。
2.中心転換:【生産的思考の原則】
TRMは、複層領域の象徴表札を決める段階で、より創造性が高められ るよう、「中心転換」の理論を応用します。 この属性による象徴表札の獲得は、多くは課題場面の構造自体に3つ以 上の根元的な視点が内在し、それを切り替え感得されることにより生じま す。このように、課題自体に再生的思考以上の新たな認知構造を与え、解 決策を探索する生産的思考に適しています。
3.三ツ輪連環:【システム思考の原則】
TRMは、有機体を論じるテーマであれば、どんな内容でもシステム思 考が可能です。TRMを連環させることで、課題の重要さ程度のかけ離れ、 思考の逸脱や重複を避けることが出来ます。また、象徴表札毎にTRMを 積み重ねることも可能です。
4.伝達正確:【正確を期する伝達の原則】
TRMは、思考ポジションと認識構造を明確に出来ますので、正確な意 志の伝達を可能とし、他人との認識の差異については、コミュニケーショ ンギャップの解消に役立ちますし、研修学習の対象とすることが可能です。
5.表象展開:【シンボル的表現の原則】
TRMは、各領域の象徴表札は「漢字4文字」を原則としています。こ の思考法は、根元を端的に表現することに心がけ、言葉を中心とした説明 を省き、イメージの世界で思考することを重視しています。勿論、漢字以 外も表現に使いますが、適切な象徴体系の展開は、新しい思考の切口を私 達に約束してくれます。 各領域の象徴表札は具体的内容から抽象的内容のいずれも使いますが、 可能な限り根元を象徴的に表現します。それは表札を象徴的に表現するこ とで、より多面的な視点に置き換えることが容易となります。
6.潜在視覚:【潜在意識活用の原則】
TRMは、潜在している能力を顕在化させるために役立てられます。そ れには、潜在意識への働きかけを強めるべく、TRMは、単純な構造とイ メージで表現され、簡潔に視覚化されており、いつでも近くにあって繰り 返し見ることができます。また、同じ課題を表現した2つのTRMは、一 瞬にして違いが見分けられる特徴を有しています。要するに記憶され易い ことと瞬時に相違点が見分けられることは、潜在意識の活用に大変有益で す。この視覚化の技法はまだ緒についたばかりで、今後の「象徴表札のビ ジュアル化研究」に余地を残しています。
以上、活用の原則をTRM図に表現すれば図の通りです。